わち

悪童日記のわちのレビュー・感想・評価

悪童日記(2013年製作の映画)
3.0
戦時下の過酷な状況に振り回されながらも強く生き抜くことを決意した双子が“悪童”になっていく姿を描いた、ハンガリーの作家のベストセラーの映画化。原作は未読。
よくある戦時下の“可哀想な子供たち”ではなく、その状況に反発してどんどんタフになっていく子供たちの姿は皮肉が効いていて面白かったが、一般的に見て"悪童"になるまでがトントン拍子に進みすぎて、戦争がこうさせたという説得力や、子供なりに葛藤はなかったのかとか、個人的に見たかった過程の部分があまりなくて残念。オープニングでの幸せすぎる家庭の姿は一体何だったのかと思ってしまう。キャラが立ちまくりの“魔女”こと双子のおばあちゃんを始め、少しおとぎ話的なタッチだったのもシリアスさを少し弱めている気がしてあまり好みではなかった。
ところで、東欧で怪物と化してゆく双子って浦沢直樹の『MONSTER』そのものだけど、やっぱり影響受けてるのかな?
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