1980年アフリカ、スーダンの内戦により
両親 兄弟を殺され村ごと焼き払われ、行き場を失った10万人以上にもなる子供達は、ロスト ボーイと呼ばれた。
難民キャンプで10数年間を過ごした後 アメリカが難民を受け入れ 3600人の若者がアメリカ各地へと移住してきた。
映画の前半は、逃げ惑う子供まで容赦なく惨殺される、リアルな内戦の悲惨極まりない映像。
1200キロもの道のりを素足で歩いて、ケニアへと逃げる子供達の姿に胸が詰まる。
アメリカへ着いたマメール達が、見たこともない異文化を初めて経験して驚く様子がコメディタッチで描かれて 笑える。
彼らは血の繋がりなど関係なく 自分達は兄弟で家族である事を何より大切にして、信仰心も忘れない。
礼儀正しく節度をわきまえ、感謝して 社会に適応し、学ぶ事に努力する。
こんなに民族同士の愛情を持てる人達が 何故に内戦など始めるんだろうか…と思う。
彼らに職業を斡旋する仕事をするキャリー(リース ウィザースプーン)はそんな彼らの相談に乗ったり世話をして交流を深めていくうちに現代社会で忘れられてた 純粋さや優しさや 絆の深さに 自身の生き方も徐々に変化してゆく。
残酷さと笑いと涙と優しさと…
そして優しい嘘による ちょっと悲しいながらも 希望の光が見えるラストシーンに、心が震える感動の作品だった。