古き良き時代の日本の面影を現代版でふんだんに表現した、漫画原作のどこかファンタジックな作品。最初からカンヌを視野にいれてたのだろうか?海外の映画祭で好まれそうな要素が満載。
彩度を落とした色調で、ゆったりと流れる普通の時間を、どこかノスタルジックに映し出す。有名若手女優を抜擢して豪華に彩った作品だった。
もう、評価が高すぎて、実にレビューしずらい。結論からいうと、、、、そんなに期待値あげて観たわけでもないのだが、『普通』な感じだった。
まず、、、、姉妹がそれぞれ似てないのでつまづく。(笑)美人という一点では共通しているが。まるでなんかのPVのような組み合わせ。(汗)
作品のテーマもよくわかるし、言わんとしていること、狙いも十分分かるが、この、最後までみぞおちに落ちない感じはなんなのか?男性監督の表現と女性の感覚の違いだろうか?ホントすみません。(できるだけ気を使って書きます。笑)
まず、綾瀬はるかさん役の設定が、“3姉妹の長女で、しっかりものの看護師”とか。
『私の生い立ちの5割がかぶってる。』(笑)もう、その時点で気まずい。(笑)
だいたい、3姉妹となると、あのようなキャラクターに分かれるのも重々分かるが、映画的には、一人ひとりの感情描写が薄くなってしまい、感情移入が分散されて、誰にも感情移入できなかったし、全体的にあまりにも綺麗にまとまりすぎてちょっと引いた。
長女の看護シーンで展開される台詞も、よくある台詞感が気になったのと、一歩外から見てる台詞を、現役のナースがわざわざ言うかな?とか、ドクター役の堤真一さんとの会話も気になる所があった。
また、4人の人気女優さんの中では、夏帆ちゃんだけは、別格に演技が上手かったが、やはり、他の女優さんはイメージがつきすぎてて、気が散ってしまう。
ただ、脇役の主役級のキャストが豪華で、それぞれのちょっとした台詞がストーリーを締めていたので、そこは流石だと思った。大竹しのぶさんのシーンなんかは、重くて好きだった。
本来であれば、何のイベントもないしっとりした邦画って、大好きなジャンルなのだが、なぜか乗れなかったのは、全体的に綺麗すぎたせい?すいません。
設定が似ている『チチを撮りに』では号泣したのだが。なんでだろう?