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海街diaryのkugutsuのレビュー・感想・評価

海街diary(2015年製作の映画)
3.9
故郷に帰省し、戻ってきた後、纏わりついた郷愁と叙情性をできるだけ漂わせておきたい。
どんな映画がいいか小一時間考え、たぶんきっとこれだと、確信ではないけど、根拠のない自信があった。

おもしろくない。大きな起伏もなければ盛り上がる場面もない。けどそれでいいしそれがいい。
求めていたのはこんな風に、ただ時間が流れているのをゆったりと感じられる作品。
地元は鎌倉みたいにロマンチックで趣ある場所ではないけど、不思議と同じくらい素敵な場所に思えてくる。
あれだけ帰りたくなかった地元をこんな風に感じられるようになったのは、年を重ねたからなのか、なんなのか。
これからは一年に一度は帰るようにしようと、そう思った。
作品を通して強く印象に残ったのは、実家を思い出させるような縁側でもなく、うちのおばあも作っていたなと思い出させる梅酒でもなく、長澤まさみのえっちさ、それだけ。
こんなベクトルの論評をえっちで締めくくりたくないのは当然だが、それでも言っておきたいほどにはえっちだったからしょうがない。
結局は郷愁も叙情性も、エロの煩悩の前では霧散するしかない。悲しいね。(悲しくない)
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