原作がつよすぎる伊藤計劃の映像化三部作の1つしかし、他2作品の映像化よりは全然マシで原作知らなくても楽しめるほう
私は伊藤計劃という作家が本当に好きで特に『ハーモニー』と『The Indifference Engine』という短編集が好きなのだが、今作はハーモニーの前日譚的な位置にあり、The Indifference Engineでは外伝的な話がある
映像作品の批評よりも多くの人に伊藤計劃の良さを知ってほしいからレビューなんてどうでもいいから見て読んでくれ…
なので、個人的に虐殺器官のここ好きポイントを書いていくことにする
・核爆弾テロによって監視されることを許容した世界
→最近のコロナとかでみなさんも体験したと思うのですが普段声高に自由だなんだと言っていますが脅威を前にしたら人間ある程度の拘束を許容するということを少し昔は考えられなかった世界を描いていること
・ルワンダ虐殺から着想を得た虐殺のロジック
→今現在でもなぜあそこまで悲惨な状況になったかが分からないルワンダ虐殺、これを特殊な文法によるいわばある種の洗脳による発生というifを使用してifというなら現実のあれは何なんだったんだという関心を強める作り
・兵士の恐怖をメンタルケアによって無くし、痛みを感じなくしたら最高の兵士になるという誰でも考えたことのあるものをきちんと表現したこと
まじで屍者の帝国以外は本当にオススメするから観て、そして読んでくれ