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アイアムアヒーローのacannieのネタバレレビュー・内容・結末

アイアムアヒーロー(2015年製作の映画)
3.3

このレビューはネタバレを含みます

冒頭の日常シーンは素晴らしい出来でした。夢追い人の主人公、険悪気味な恋人、嫌味な先輩…一人ひとりのキャラが立ち、これから誰が死に誰がどう生き残るのだろうかとわくわくさせられました。大泉洋さんの演技も素晴らしかったです。
しかし中盤以降は退屈で観るのが辛いほどでした。ゾンビウイルスの潜伏期間が短すぎて、徐々に日常が蝕まれる過程がほぼなく一気に世界がゾンビで溢れかえります。そして主人公以外全員あっさり死にます。元恋人に対する複雑な心境の描写もほぼなし。
また、潜伏期間が極めて短く発症率が100%であるならば、目の前に咬傷の見受けられる人間が現れたら即殺す一択なのに、ぼーっと見ててゾンビ化して驚いて戦ってギリギリ勝つ展開ばかりでご都合主義を感じてしまいました。その後有村架純さんが現れた時点で、この子はなんか重要なポジションで都合よく生き残るんだろうなってとこまで読めちゃって興醒めでした。
せっかく日常シーンを緻密に描いてきたのだから、もっとゾンビ化した恋人に対する葛藤や失われた日常に対する思い入れを描いて物語に深みを持たせてほしかったです。
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