JIZE

SEXテープのJIZEのレビュー・感想・評価

SEXテープ(2014年製作の映画)
3.2
プライベート動画がクラウド上に流出した問題を巡り全世界への動画拡散を防止するオシドリ夫婦の過激なiPad奪還劇!!名女優キャメロン・ディアスのトップレス込みで体当たり熱演を賞賛!!主に"先入観の脅威"や世間体と情報を共有する責任性の警鐘も!!前半で情熱を注ぎ夜の営みに励む夫婦が後半でSEX動画を回収し消去に踏み切るという前半と後半で対極な情熱を注ぎ奔走する"新鮮味を取り戻す"作品の核とも有る意味,開幕と終幕で輪が閉じ構成的には娯楽性に飛び無難に楽しめた!まぁこの映画が示す事はいわゆる順風満帆な夫婦生活のバカ映画な体裁を保ちやってる事自体は怠慢期を迎え"愛を取り戻す行為"そのもので作品テーマ的に謳ってる事自体は深層心理を暴き出す"主導権の探り合い"だなと思いました。つまり動画のシェア拡散を防ぐためにキャメロン&ジェイソンのオシドリ夫婦が(特に後半)で生き地獄な形相を保ちつつ赤裸々なプライドを賭けた奔走を迫られる。前半30分でラブラブな円満ぶりを惜しげも無く披露され役者陣の年齢故にヘドを吐きそうだったんですが,開幕30分以降で突如プライベート動画の流出問題が発覚し慌てふためき行動に移す皮肉混じりなサスペンス調ぽい雰囲気は前半30分のかったるい老いた夫婦のデレデレ感と対比しても単純に楽しめた。全体的に名女優キャメロンディアスの芝居が表情1つ掻い摘んでも絵が保たれ彼女1本でこの映画が成り立ってた感が後から思い起こしても納得がいく。

概要。怠慢期のオシドリ夫婦が夜の営みを録画した映像を巡り巻き起こすドタバタコメディ。監督は『バッド・ティーチャー(2012年)』を手掛けたジェイク・カスダン。主演には妻役で『悪の法則(2013年)』のキャメロン・ディアス。夫役で同じくキャメロンと共演したジェイソン・シーゲル。また本作は当初2014年8月22日に劇場公開される予定でしたが急遽中止となり新宿シネマカリテ特集企画「カリコレ2015」内で限定公開された。

この映画が面白かったのは大人たちの夜の営みを影で見守る子供視点のズバ抜けた名言だったり主導権を探り合う心理的な人間の闇深さが効いただけに客観視点が家族映画でよくある"愛を取り戻す"直球な題材故に捻りが効きお茶を濁すスパイスを与えた客観視点は良い。例えばその子供たちが「毎日同じ事して夜に寝るのってウンザリしない?」と父親にマセた質問をぶつける場面でも確信を突かれた無様な感じが後をひく父親の痛々しい形相や特に劇中で過剰に登場するiPad製造元のApple社にここぞとばかりに皮肉な発言を連発しアレはもう監督直々のApple社に対する痛恨の恨みなんじゃねぇかと思いましたけどね。「クラウド=ミステリーだ!」と嘆く場面や「夫婦生活の夜の営みで3時間もアレをしたって『リンカーン(2013年)』の上映時間じゃないか!」など韻を踏んだ会話の応酬がイチイチ刺々しく胸に突き刺さり父親がSiriに「心拍停止な犬の蘇生法は?」と真顔で聞く場面は完璧にギャク映画化してました。

プライベート動画がクラウド上にアップされそれを逆手に悪事を企むこの映画1番の悪者をサラッと登場させたのも結果振り返れば災いを転じて福となすな構図そのもので未消化感や諦めの早さ感は敵周りで残念な箇所。むしろ元々そっち方向に舵を切らず世界中に散らばったSEX動画を消去しに行くロードムービー感を醸した方が題材的に楽しめたかもしれない。動画が流出した原因もIPadの曲を更新すると自動的に同期されアップロードすればプレイリスト以外も同期された..という動画の消去に着手できない夫の垢抜けない腑抜け感も去る事ながらそれって結局の所,夫婦間で協調を保たず一方向的な意見の押し合いでこの夫婦が単にバカップルにしか(特に前半)見えなかった点はキャラ描き込みの脆弱が浮き彫りになり抑揚をつけて頂きたかった。そういう意味で夫婦の温度差がある一定のラインから脱さない点ではキャラ面で非常に杜撰なように思えた。"ユーポルノ"の便宜性を唱えた終盤も特に余韻を残さず話の方向性が縮まっていくどうでもいい感も。最後に夫婦が唖然と踵を返す表情で"ある行動"をとる下りももうワンプッシュね..安易に予測でき転調を遂げない過激ならぬ穏健感はエッチなロマコメと釘打っている分に頂けないし単純に最後の最後でシラけた。この映画の立脚点を申せば"新鮮な事"に夫婦が挑戦し生温い関係性を再び再構築させる事を目指す家族映画な点では表面的に先走る過激なポルノの先入観は捨て監視に挑む方が楽しめる映画かもしれない。とにかく,キャメロンディアス芝居が豪快かつ狂快で圧巻!彼女の主演ありきで本作をレンタルしたがまさしくそこ1本が奇跡的な神が舞い降り結果的には勝因となった。パッケージ商法からこの映画に懸念を抱いている方も快楽主義を漂わすかったるい前半(特に開幕30分)を跨ぐと徐々に話全体の水準がアップグレードされ万人が楽しめる娯楽性を帯びていくので大丈夫。年末に家族団欒で..とは題材的に厳しいですね。。恋人or友達同士でバカ騒ぎしながら観る方法が本作を監視する手段で1番お勧めです!!