はま

百円の恋のはまのレビュー・感想・評価

百円の恋(2014年製作の映画)
3.9

なんかこの映画、やたら周りの恋愛至上主義の女の子が「安藤サクラカッコよすぎる!一生懸命何かに打ち込むのってすごい!」って言ってるイメージが強かったんだけど、コレって「女を捨てられない女が女を捨てたかった男に女を捨てられなくて、女を捨てたくない男に女を捨てさせられて、挙げ句の果てには女を捨てたかった男に女だけじゃなくて自分まで捨てられたから、女を奪った男と自分を捨てた男、女を捨てる社会もまとめてぶっ殺すためにボクシングに打ち込む話」だよね?もしくは自分の痛みに鈍い主人公が殴られることでその痛みにやっと「痛い!痛い!痛い!」って言える話。

結構っていうかかなりエグい。私なんか結構図太い方だけど一子の痛みに目を背けたくなったけどね……。恋愛至上主義のあの子たちがこの映画に何か感化されたなら、彼女たちの中にもhungryとangryが眠っているんだな(もしくはこの映画の半分以上を無かったことにしている)と思うと胸が熱くなる。

ちょっと口が悪くなったけど(笑)痛みに鈍い一子が恋をしてだんだんと鋭くなって、怒りを胸にボクシングに熱中していく姿はすごい良かったです。試合のシーンはまじで力んで見てしまった(笑)最後は女を捨てたら男が拾ってくれる。

ただボクシングを始めるまでが……全部必要なストーリーってことは分かるんだけどダラダラ長く感じちゃったな(*_*)



「何ぶりっ子してんだよ、殺すぞ!」
「立って死ね!!!」

この2つの台詞はアツすぎます。
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