冒頭の「ギブスをはめた方の足から階段を上がる」から、ラストの「車のエンジンがかからない」までドン・シーゲル先生の練りに練ったシーンが満載。暴力描写も抜群で、パスポート偽造の仕事で裏世界の人間には慣れっこのはずの女が、ビンタ一発でびびって殺し屋に体を預けるシーンは怖い。この殺し屋は前のシーンで商売女は嫌いだとか抜かしていたが、素人女を引っぱたいて無理矢理ヤるのが好きってことか？ 普通に抱くだけで済むのか？ 女を演じるシェリー・ノースは巨乳で「追跡者」にも出ていたが、ここでもすさんだエロを発散して映画の暴力性を際立たせている。
