音楽によって傷ついた人がやはり音楽を通じて癒されていく。この物語を成立させるには相応の説得力を持った楽曲が絶対に必要だけど、実際劇中で披露された楽曲はどれもとんでもなく素晴らしいものだった！！
ニューヨークの街角で心の底から音楽を楽しんでレコーディングする様子はこちらまで最高にハッピーな気持ちにさせてくれる。
序盤からルームミラーにコードが引っかかているのが気になっていたけどまさかあんなロマンティックな道具だったとは！！
プレイリストを人に見せるのは性格が見えるから恥ずかしいって感覚は世界共通なんだね。
オリジナルだけでなく既存楽曲の選曲もまたナイス！！クラブで二人だけの世界に入ってスティーヴィーの曲で踊る場面はニヤニヤが止まらない。
監督の前作『once』同様、くっ付きそうでくっ付かない微妙な距離感の間柄で、それでも確実に音楽パートナーを超えた感情が互いにあって、そしてその思いは奏でられる音楽に乗って伝わってきてじーんとした気持ちになる。
元カレのライブを後にしてチャリを漕ぐキーラの表情が印象的だった。あのとき彼女は本物の音楽というものを理解したのかなと思った。
彼とは同じ部屋にいて同じ気持ちで音楽をやっていると思っていた。けれど実は始めから彼は部屋にはいなかった。彼女のアレンジ曲を披露する彼を見てようやくそのことに気が付く。そして彼への当て付けを止めた。
気楽にやんなよと言ってやりたい。キーラ・ナイトレー可愛いなぁ〜。
15.3.17 劇場字幕
