ヤックル

ザ・レイド GOKUDOのヤックルのレビュー・感想・評価

ザ・レイド GOKUDO(2013年製作の映画)
5.0
インドネシアの伝統武術シラットをフィーチャーし、ハイレベルな高速アクションとバイオレンス描写で新たなエポックメイキング作品となった『ザ・レイド』の続編。今回は警察、インドネシアマフィア、アジアへの勢力拡大を企てる日本のヤクザとの三つ巴を描く。

アクションに特化し一棟のビル内で全て完結するシンプルな映画だった前作から大きく舵を切り、様々な要素でバイオレンスを表現する映画になっていた。
雰囲気は『ザ・レイド』よりも『V/H/S ネクストレベル』のギャレス・エヴァンスに近いと思った。

じゃあアクションはおざなりなのかって言うと全くそんなことはなく、むしろ前作よりクオリティ上がってた。(主にカメラワークで)
前作では予算の都合で使えなかったロケーションや撮影機材が使えるようになったことで可能になったことが増えたんだろうと思う。
もちろん「痛い!!!!」って思える描写は前作からばっちり継承してるし、それをワンカットで見せるからスゴい迫力だし、これどうやって撮ってんだよ!?って思ってしまう。

「痛い!!!!」と言えばこの映画、敵も味方もちゃんと怪我しながら戦ってるんだよね。
このギャレス・エヴァンス監督のバイオレンス描写に平等なところ、とても好感持てる。
それと前作もそうだったんだけど、ギャレス・エヴァンス監督、アクションにほとんどスローモーションを使っていないところもとても素晴らしい。

ドラマの割合が増えた分、アクションが減ったかと言うとそりゃ割合としては大きく減ってるけど、映画の尺が大きく増えてるので、時間ベースではそんなに減ってないんじゃないかと思う。
ただそこにアクションがある必然性は前作の方が上手かったかなって思った。

色々つらつらと書いてきたけど、結論言うと『ザ・レイド』で築いたアクションに『V/H/Sネクストレベル』の不気味なバイオレンスが見事に融合した傑作だと思います。
最高の作品でした。ギャレス・エヴァンス監督、次も期待してます!
ヤックル

ヤックル