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アンネ・フランク 真実の物語のカントのレビュー・感想・評価

4.5
世界のベストセラー第2位「アンネの日記」の作者アンネ・フランクの伝記映画。

当然「アンネの日記」はアンネの自伝だけれど、劇中では日記の前後のエピソードを詳細に描いていて圧巻。

▼2018年5月に「アンネの日記」の新発見の未発表原稿が発表されました(日本で報道されたのは2018年6月6日)
それによると発見された2ページは、性への目覚めや娼婦への考察など、いわゆる下ネタを書いた日記を紙で覆い隠してあった為に、これまで人目に触れなかったようです。
昭和の人間ならば生理(月経)をアンネと呼びますが、まさか自分自身の初潮や月経が、憎きドイツの同盟国の日本で……「自分の名前:アンネ」と呼ばれているとは皮肉な事です。

アンネの性格は……
聡明で奔放な明日を夢見る少女の要素と、こまっしゃくれて大人の話題に口を挟む面倒臭い要素の二面性があって😅たびたび周りと衝突するのも無理の無い事です。

▼本作の特筆すべき点は、アンネ達の隠れ家をゲシュタポに密告した人物が特定されていて、密告に至るまでの心境が描かれている所。
坂本龍馬を暗殺した人物が現在まで謎のように、アンネ達をゲシュタポに密告した人物も史実では謎のままです。

▼アーリア人がユダヤ人を虐殺したのはヒトラーの選民思想ゆえですが…現在のドイツはその反省を踏まえて自国の愚かな歴史を学び、難民受け入れにも積極的です。
それに引き換え、日本は人種差別に寛容で😰やっとヘイトスピーチを取り締まる法律が整備された所で、愚かな歴史を学ぶ機運も機会も少ない現状。
かなり昔、雑誌「マルコポーロ」が驚愕の記事を発表しました。【アウシュビッツは無かった!】と言うタイトルで💦案の定サイモン・ウィーゼンタール・センターからクレーム入りまくり。マルコポーロは翌月に廃刊となりましたね。
【南京大虐殺は無かった】とか未だに喧伝する人も居るけれど、日本にも抗日系の映画が流布されて、歴史を正視するチャンスが欲しいものです。

▼世界のベストセラー、堂々の第1位は聖書です😄
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