幽霊の描き方としては、今作は好きじゃなかった
揺れるカーテンの影、風の音、灰色がかった人物、幽霊である人物のわざとらしい位置配置…どれも自分が求める幽霊像じゃない
なので気配の直後に即物的にそこに現れてくれた浅野忠信の幽霊像は好きであれたんだけど、色々見てきたはずなのに落ち着き払ってて、何があっても切れなさそうな愛を深津絵里から一心に受けていてキャラクターがずるかった
ヒアアフター感がすごくあって、亡くなった人と会いたい人にとってこれ以上ない映画なのかもと思うけど、幽霊に現実で焦がれて廃墟探索してた自分からするとただの演劇:幽霊もしくはメロドラマで…ううんとなりました。セルフセラピー旅映画ってジャンルなのかな
邦画にありがちな台詞回しを持ってして、他の邦画とは異なったショット構成で、台詞外の別の意図をも感じさせる部分は好きだった
