岸辺の旅の作品情報・感想・評価・動画配信

岸辺の旅2015年製作の映画)

上映日:2015年10月01日

製作国:

上映時間:128分

3.4

あらすじ

「岸辺の旅」に投稿された感想・評価

はる兄

はる兄の感想・評価

3.6

夫婦の愛
死してなお限られた時間だけ
会える話せる触れられる
羨ましいとおもった
AE35UNIT

AE35UNITの感想・評価

5.0

このレビューはネタバレを含みます

まず浅野忠信出現シーンの時点で本作の格の高さを思い知らされた。深津絵里が白玉を作るなかカメラは左へ寄っていき、左側にぽっかりと黒い空間ができる。まるで深津絵里の心の隙間を表しているかのようである。その黒い隙間から浅野忠信が出現する。最初は浅野忠信は暗がりにいるため光が当たらず足がないように見える...。

死んでいる人と生きている人は様々なかたちで関わることがある。その例がいくらか示されながら夫婦の旅が進行していく。劇中では幽霊という言葉は使われない。死んでいる人も見世物のような存在ではなく「ただ死んでいるだけ」の存在として、人と人の自然な関わり方としてそれぞれの交流が描かれる。それでも、むこう側の世界はこちら側の人の感性としては怖いぞと突きつけてくるのがなおさら面白い。ほのぼのとした日常も描かれるなか、ふとした瞬間にむこう側の世界と繋がる恐怖が描かれる。その温度差が激しく非常に心臓に悪い。特に新聞配達員の老人シマカゲさんのくだりが恐ろしい。浅野忠信がシマカゲさんの死に方を夢でみたと語った後、夢の回想ではなく同じ流れの映像上でシマカゲさんの死に方が明らかにされそうな雰囲気になる。が、結局どうやって死んだのかは明かされない。シマカゲさんは歩いて寝室へ行くのみ。後に描かれるシマカゲさんの寝室はシマカゲさんの未練が積もり積もった象徴として切り抜いた花の写真が一面に貼られている。その壁がぼうっと明るくなる(部屋の暗がりに三面鏡があるので、それに何かが映るのかと思いきやそうではない)。そうして不穏になったりならなかったりしているうちにシマカゲさんは消えてしまう。恐らく、こちら側へ繋ぎとめていた心のわだかまりが解消されたのだろう。残されたのは荒れた廃屋のみで、シマカゲさんの思念が家をかつてのように見せていたことが分かる。
白波

白波の感想・評価

3.3
おかしくて寂しくてうれしい

2016年4月鑑賞
上映当初は身辺がバタバタしており劇場に行く事が出来なかったのですが、少し前にリバイバルがやっていたので何とか観る事ができました。 
物語は3年行方不明になっていた夫が突然戻って来た事で始まります。 
そしてその失った3年間を取り戻すかのように旅をはじめる二人。
最初の設定でわかるように、この作品はファンタジーなカテゴリーになるのだと思います。 
しかし随所に生々しいエピソードを入れたりと、フワフワした感じばかりでも無く、亡くなった夫のルーツのようなものをちゃんと映していました。 
少し寂しげな色彩と風景で作られていますが、何だかそれがとても心地良かったです。 
おかしくて寂しくてうれしい、そんな少し不思議なロードムービー。 
観賞後こんなに気持ち良くなれた作品は久しぶりでした。 
心がすっきりとする、そんな作品でした。
mskir

mskirの感想・評価

3.5
不可解で不可思議な序盤からそのまま理解易い説明など入れずに突き進むストーリー。軽いストレスを抱えながら入り込むも、ファンタジーなのにリアルな設定が要所で紐解かれていく。
浅野忠信が述べる普遍こその奇跡がこの作品の全てを語っているようにも感じ得た。言葉を使わない表現と演出が散りばめられていて、観る側の想像が掻き立てられるのもまた魅力。
深津絵里の織り成す感情の波が、彼女を非常に美しく魅せている一方で、やはり蒼井優のインパクトは半端ないものを感じてならない。
ふじこ

ふじこの感想・評価

3.8
死んだ夫が辿った場所を再び夫婦で巡る旅…
それぞれに事情を抱えた登場人物たち…
静かな映像が良かった。
阿片

阿片の感想・評価

3.9
深津絵里さん良すぎて終始「深津絵里さん…」って感じだったな、ストーリーめちゃくちゃだけど2人だけのシーンは全部かなり良かった
故人への想いを抱き続ける人、生への執着を捨てきれない人_。

3年前に失踪した夫優介が突然、帰ってくる。妻瑞希は喜ぶも、何かの蟠りのために素直になれない。しかも夫は、”死んだ”と告白。
その打ち解けない心のまま、夫に誘われて、彼が失踪中に訪れた土地、人に会いに旅に出る。
やがて互いのぎこちなかった心が氷解する。でもそれは、別れを意味していて...。

「区切りなんて、つけない方が、楽なことだってあるよ」

旅路の果てに、なんとか折り合いをつける瑞希。その道程、不思議であったり、温かくもあったり。でもとても切ない物語。

瑞希役の深津絵里、安定しない心模様が滲んでいた。すごい美人というわけではないけど、時折見せる美しさと不思議な色っぽさがよかった。
そして蒼井優の魔性っぷり。ワンシーンだけの出演だけど、優介が溺れたんだなって、妙に説得力があった。
muscle

muscleの感想・評価

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何者でない浅野忠信が幽霊に「なる」ことで何者かになる、『アカルイミライ』の逆だ。笑っていいのか泣いていいのかわからない箇所多し(「あの鍋で焦がしたんだ」)。確かに可愛いのだけれど黒沢清特有の狂人仕草をさせられる深津絵里、モラトリアム全開の蒼井優、『ニンゲン合格』の教団騒ぎの前日談やってる浅野忠信。轟音で鳴り続ける山田洋次をヤケクソにしたみたいなサントラはいったい…。深津絵里のアフレコがあってなさすぎて怖かった。死んでる街のバーカウンターの横に布団引いて寝るの怖すぎる。あと存在しない乳首…。確かに最近の黒沢清では一番オモロい。
MNRTJM

MNRTJMの感想・評価

3.5

このレビューはネタバレを含みます

劇場公開以来の再見。最初のエピソードは相手も死んでいる小松政夫ひとりだけなので成立していると思うが(実際 一番面白いし怖い)、その他の生きている人間とのあれこれは、以前の滞在時 死んでいる浅野忠信と皆 普通に暮らしたり関わっていたのかと思うと、なんだかもやもやする。死ぬ前に立ち寄った? いや違うと思う。最後の村のエピソードは特に、以前はどれくらいの期間 先生として滞在し、どれくらいの間いなくなり、今回は何日くらい滞在したのか、とても気になる。別れのシーンもなく不完全燃焼。もちろん何かを解決するために旅しているわけではないのだが。旅の途中、蒼井優への逆戻りは、今回初めて不自然さを感じた。初回は彼女の演技に圧倒され(恐ろしい)それどころではなかったから。浅野忠信の演技は素晴らしい。
景色は綺麗だけどセリフがなんか変。この夫婦があんまり仲良さそうに見えない。
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