人はいつ死ぬのか。
それは人から忘れられた時。
そんな言葉をどこかで聞いたことがあるが、この映画の彼はまさにその言葉が痛いほどに当てはまる。
一世を風靡したヒーロー "バードマン" 役の大スター。
それはもう今は昔の出来事。
過去の栄光に想いを馳せてばかりでは生きていけない。
もう一度、名声をこの手に。
復活を心に誓い、ブロードウェイの舞台に立つ。
彼の役者人生の全てを掛けて。
落ち目の役者が抱える焦燥感のようなものが凄くうまく表現されていて、
それと同時に娘との関係や、才能は素晴らしいが一癖ある代役の俳優に脅かされ、精神的に追い詰められる様、
どこかで過去の自分を捨てることを、彼自身のプライドが邪魔をしている感じがリアルでした。
結局、最後まで彼は"バードマン"を捨て去ることができなかったのでは…と考えてしまいます。
