めそ

バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)のめそのネタバレレビュー・内容・結末

3.0

このレビューはネタバレを含みます

不思議な映画だった。面白さは別として、この映画を見ることでしかできない体験だったと思う。中盤ずっと結局なんの映画なんだ…?と疑問だったのが、最後の最後でやっとなんとなく理解できた気になる感じ。理解できてるのかな。いや全然できてないかもしれない。

長回しの舞台っぽさと超能力や幻聴というアクション映画っぽさが入り混じったような映像の中で、現実の舞台の行く末や娘や仕事仲間にも、映画スターへの未練の象徴であるバードマンにも心を乱される主人公の苦悩を描いた…ってことでいいんだろうか。

主人公の能力の有無はストーリー進行に全く関係ないのでどっちともとれる描き方なんだけど(飛んでると思ったのが実はタクシー移動だったのでどちらかというと無い寄りの描き方)、最後にどうやら空を飛べたらしいサムの視線の動きだったのは、純粋に単なる舞台装置というか、メタファーとしての能力だったんだろうなと思う。

舞台の打ち切りはほぼ確定の状態で、娘とはうまくいかず、世間には笑いものにされた末の公開初日の舞台。すべてを失って自殺する男の役に心の底から没入して何もかも捨てるつもりで頭に銃弾を撃ち込んだところ、なんか偶然うまくいって映画スターへの返り咲きも夢じゃなくなった!というのが最後の飛行なのかなと。

いや本当はもっと色々仕掛けあるんだろうな。意味合いも全然違うのかも。後で解説サイト見てみよう。
めそ

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