ゆか

バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)のゆかのレビュー・感想・評価

3.6
かつてヒーロー映画「バードマン」でバードマンとして人気を博した俳優が、現在の舞台俳優をつとめる「元バードマン」でしかない落ちぶれた自分に満足できず苦しむ様が描かれている。
悩める主人公リーガンは心の病気のせいかはたまた薬の効果なのかしばしば幻覚めいた妄想に浸りこむが、現実の描写からシームレスに妄想へ移行するために途中まで「超能力者なの?」と勘違いしてしまった。

全体的にアート作品のような印象を受けた。
全編つなぎ目なく撮られていて、もしかして全てがワンカットかと錯覚するほどの映像。
この芸術的なカメラワークと前述の突飛な妄想シーン、緊迫した舞台裏の人間模様とリーガンの心のざわめきを投影したかのようなBGMのドラム、あとリーガン役のマイケル・キートンが元バットマンじゃん!しかも「バードマン」ビジュアルもそっくりだよ!いいのか!というのが見どころかな。
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