ハードル下げて観たからか、なかなか良かったです。
こういう映画でよくある、観客を置いてけぼりにして芸術ぶってる感じがあまりなく、ストーリーには比較的入りやすかったです。
ドラムソロオンリーでのBGM演出も、最初は良いイメージじゃなかったけど、いざ観てみるととても良かった。
むしろ普通の映画に引けを取らず、登場人物の心情がダイレクトに伝わってきます。
(アントニオサンチェスがやってたんだね笑 上手いはずだ…)
さて、問題のラストシーンですが、娘のサムが最後に見たのは何だったんだろう…
完全に、"観る人それぞれ考えてね路線"で放り投げられましたね笑
くそぅ笑
主人公トムソンは落ちぶれた俳優で、いつまでも過去にしがみつき、自分の再起の事しか考えてない。
妻とは離婚し、心が離れた娘はドラッグのリハビリ中。もう最悪な環境。
最後、ジェイクは自身が演出する舞台の自殺のシーンで、本物の銃を使って自殺を図る。
でも、偶然にも生き延び、そのスーパーリアルな役者魂が絶賛され、欲していた名声が手に入る。
でも、それよりも、自分を心配して涙を浮かべる娘や元妻を見て、自分が愛され必要とされているてることを知り、心が満たされちゃいます。
結局この人は、人に愛されることによって自分の存在を確かめたかったんですね。
劇中の舞台の役のセリフで「愛について〜」とか散々語ってますけど、最後本人もやっと真理を悟ったトムソン。良かった〜
しかし、トムソンは病室の窓を開けて、外に出てフレームアウト。
え!?結局自殺すんのかよ!?と思いきや、娘のサムが心配して窓の外を覗くと、空に何かを見つけ、満面の笑みを浮かべて物語は終わり。…え…まじ!?
ここで、この映画が、現実の中に唐突にトムソンの妄想が入ってくる描写で進んでいく事を考えると、このシーンは「トムソンの妄想」なのではないかなと思いました。
もうバードマンに頼らずに自由に羽ばたけるようになったトムソン。(自らがバードマンの象徴する成功をつかみとれたともとれる。包帯がバードマンそっくりだったし笑)
最後は本人の妄想ではあるけど、空を飛んで病室の窓を見下ろして、愛する娘と微笑み合う。
そんなトムソンの幸せな心情を表した、感動のラストなんじゃないかな?って思いました。