イニャリトゥ先生の映画には"濃度"があります
それは雨季の重苦しい空気のようであり、輸血用パックの血液のようでもあります
この映画の濃度は正しく撮影方法とBGMと出演者によって作られ、ワンカット風に編集されたカメラワークは臨場感を煽りましたし、ジャズドラム一択の心拍音のようなBGMは緊張感がありましたし、出演者は限られた時間で存分に命を表現しました
しかし率直に、あれ?これアロノフスキー先生ちゃうんか?と思いました笑
そのぐらい期待していたものと反しました
オモロなかったか?いいえ、非常にオモロイ映画です(^^)
しかしながら、「レスラー」であり「ブラックスワン」を思い起こしてしまいました
イニャリトゥ先生の"濃度"とは何か違っていたのです
ブロックバスターへのアンチテーゼともとれ、巷でいわれるマイケル・キートンの生き様への暗喩でもあった気がします
あとはもっと助演の方々も活かせた気がするんですよねぇ…先生なら(´・ω・`;)
だから何だろ、敢えて、イニャリトゥ監督が撮るの?これを?と思ってしまいました
まぁ言うだけは楽ですけどね
映画としては稀にみる傑作と思います(^^)