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きみはいい子のkazのレビュー・感想・評価

きみはいい子(2014年製作の映画)
4.0
近年の邦画は非常に良い作品が多い印象なんですけど、今作も例に漏れず素晴らしい作品でした!

3つのストーリーが同時進行する群像劇。
テーマは幼児虐待、ネグレスト、いじめ、学級崩壊。

高良健吾演じる新任教師はホントに頼りなくて、見ていてイライラしちゃったんですけど、それさえも狙って演じていたら相当の演技力ですね。(笑)

そして尾野真千子演じる虐待してしまう母親の演技も凄かった!ツラいシーンではありましたが、きちんと配慮はされていたように思います。

なにより完全に脇役だと思っていた池脇千鶴、久々に観ましたが良い女優さんになりましたね〜。彼女が最後全部持ってちゃうぐらいの存在感でした!

優しくされたら、きっと他の人にも優しくできる。だから優しくする…一つの答えもらったような気がしますね。

終盤、高良健吾が生徒たちに出す宿題と、尾野真千子が池脇千鶴の家を訪れた時のシーンがこの映画のクライマックスだと思うんですけど、どちらにも共通しているのは、誰かに抱きしめられるという事…

抱きしめられて救われるのは、子どもだけじゃなくて、大人もなんだよナァ。

重いテーマでありながら、視界がパアッと開けていくような感覚の映画…多くの方に観てもらいたい。
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