きみはいい子の作品情報・感想・評価・動画配信

「きみはいい子」に投稿された感想・評価

Saco

Sacoの感想・評価

4.0
•モスクワ国際映画祭最優秀アジア映画賞

内容は虐待・学級崩壊・高齢者認知症を軸にした3つの話の群像劇。けど、どの話も深刻すぎず日常の延長に”ありそう”な事ばかりで、とても他人事には思えず見入ってしまった。

『世界を救うことはできなくても、まわりの誰かを救うことは、きっと、だれにでもできると思うのです。』
とは原作者の中脇初枝さんのコメントだけど、一見陳腐な綺麗事にも聞こえる言葉に、観終わったあとはとても説得力を持って頷かされるのでやっぱ呉監督はすごい。

ただ、"そこのみにて光輝く"の次の日にみたら役柄引きずりすぎて、幸せそうな池脇千鶴にホッとするし高橋和也の笑顔はうさん臭く感じたので連日で観るもんじゃなかったなぁ(笑)
Sinamon

Sinamonの感想・評価

3.8
この映画には虐待、ネグレクト、学級崩壊、認知症等と重いテーマが詰め込まれているのですが、それぞれに救いがあると思わせてくれる映画でした。

子供に対して、抱きしめることの大切さ抱きしめられるってとても大事な事なんだと思いました。

日本の問題が沢山詰め込まれているのでとても心に刺さる映画でした。
まさ

まさの感想・評価

3.8
人はそれぞれにいろんな生きづらさを抱えている。その傷みをこらえたり、苦しんだり、悲しんだりしながら日々をなんとか生きている。その生きづらさへの気づきや何気ない関わりのある優しい社会でありたい。か細い力しかない俺だけど、誰かの日々に少しでも光や温かみを当てることができるといいな、なんて思う。
Mugiwara

Mugiwaraの感想・評価

3.7

このレビューはネタバレを含みます

登場人物がみんなよかったなぁ、特に子どもたち。
宿題の結果を言い合う場面はドキュメンタリーのようだった。
児童虐待をテーマとした原作を映画化した作品。とある新興住宅街。さまざまな問題を抱える人々が日常を過ごしながら少しずつ前に進む物語。

誇張されていない日常だと思いました。新米教師、上部だけのママ友、一人暮らしのおばあちゃん、自閉症の少年、暴力でしかしつけられない母親、学校に苦情を入れる母親、騒がしい子ども達。街中に溢れている人たちだと思います。

特に虐待をしてしまう母親とママ友のお話が良かったです。自分も虐待されて育ったのでしている側が苦しんでいるシーンは考えさせられます。こんな風に助けてくれる人に出会うのは奇跡のような話で良かったです。

抱きしめてもらうという宿題も良かったです。初めて恋人に抱きしめられたときびっくりするくらい安心したのを思い出しました。おそらく彼には出来ない宿題をやってくると言った少年のシーンで苦しくて泣けてしまいました。

子供の成長過程で何度も観たくなりそうです。みんな少しずつ前に進む前向きな映画でした。どうにもならないこともあるけど今より成長しているならそれでいいと思えました。
fumiko

fumikoの感想・評価

3.9
グサグサ刺さった。
社会問題になっている要素を
これでもかと多方面から詰め込んだ事によって
この社会のどこかにいる人達を描いたかのように
リアリティに溢れている。
だからこそ見る人によって刺さるエピソードは違えど
なにかしら目を背けたくなる部分が
あるんじゃないだろうか。

問題に真摯に向き合っていかないと
手遅れになることもあると
提示されている気もする。心が試される。
ラストシーンはそんな要素を感じた。

他の方のレビューでもちらほら見たけれど
子役が皆すごい。だから尚更リアルに感じる。
尾野真千子演じる母親の虐待シーンは
辛すぎて辛すぎて涙ボロボロ溢れた。

この社会のどこかにこんな人がいたら
分かってくれる人が1人いるだけで
救われるだろうと救われてほしいと
そう願わずにはいられない映画でした。
「いい子」とは何なのだろうか。
誰がどう見ていい子であればいいのか。

桜の花びらはゴミであるか。
桜の花びらに感じる気持ちは、無いようで感じられるプラスの感情があることに盲目的になってしまっていないか。
この気持ちに対し、ゴミだとする気持ちの抑圧に苦しめられる日々が続いてしまっていないか。

気持ち、興味、思いは常にどこかに向かっている。そのベクトルを抑えることが正しい事ではなく、その向かっている力を大事にしてあげること。それによって世の中の「いい子」が現れる。
目に見えなくてもこの空気には愛の含蓄があるべきで、それを吸ってみな生きている。
愛は愛によって生まれ、愛によって愛が育つ。
届けられない愛はまた愛で挽回すべきである。

様々な問題に対する難しさに答えがあっても
瞬間瞬間で模範解答など意味が無い状態になってしまう。1度向かい合って自分に聞いてみたい。足を止めることで鍛えられる筋力があると思う。
自尊感情を育む事
  ―――自分を認める事。
  ――――自分を認めてくれる人に出会う事。 
  ――――居場所が有る事。

大人のする事
  ―――"寄り添う"事。
  ―――"肯定する"事。

特別なことなんて何もない、一緒にいること。
そそぐ、見つめる、受け止める、思いやる・・・・・

愛情を注ぐ事は特別な事ではない。
だけど至難ですよね。

綺麗事じゃない。
でも普遍な事。
劇中の岡野先生並に“はっ”と気が付いて、ちょっと“うるっ”ときて、“ほっ”と心が温かくなったのは俺様。
仕事でいつも心がけてる事だけど、改めて気づかされて、涙腺より心が先に一杯一杯になった。

監督は「そこのみにて光輝く」の呉美保。
作品からのメッセージは、“映画というフィクョンだけど現実に繋がって欲しい”
これですよね。
母親怖いなぁ、子ども見てるとハラハラしすぎて死にそうになるなぁって、苦手を再認識した
Taul

Taulの感想・評価

3.0
『きみはいい子』3つのエピソードで描かれる身近にある闇。幼児虐待、教育現場の不条理、高齢化する孤立。執拗な描写とヨーロピアンビスタの閉塞感もあってか辛さが溜まる。でも人との触れ合いで生まれる希望への反転。緩慢さと感受性への訴え方が気になったが考えさせられる内容で余韻もいい。
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