きみはいい子の作品情報・感想・評価

「きみはいい子」に投稿された感想・評価

zak

zakの感想・評価

4.0
近年の邦画は非常に良い作品が多い印象なんですけど、今作も例に漏れず素晴らしい作品でした!

3つのストーリーが同時進行する群像劇。
テーマは幼児虐待、ネグレスト、いじめ、学級崩壊。

高良健吾演じる新任教師はホントに頼りなくて、見ていてイライラしちゃったんですけど、それさえも狙って演じていたら相当の演技力ですね。(笑)

そして尾野真千子演じる虐待してしまう母親の演技も凄かった!ツラいシーンではありましたが、きちんと配慮はされていたように思います。

なにより完全に脇役だと思っていた池脇千鶴、久々に観ましたが良い女優さんになりましたね〜。彼女が最後全部持ってちゃうぐらいの存在感でした!

優しくされたら、きっと他の人にも優しくできる。だから優しくする…一つの答えもらったような気がしますね。

終盤、高良健吾が生徒たちに出す宿題と、尾野真千子が池脇千鶴の家を訪れた時のシーンがこの映画のクライマックスだと思うんですけど、どちらにも共通しているのは、誰かに抱きしめられるという事…

抱きしめられて救われるのは、子どもだけじゃなくて、大人もなんだよナァ。

重いテーマでありながら、視界がパアッと開けていくような感覚の映画…多くの方に観てもらいたい。
テーマも良ければ話も良いし、役者陣の演技も演出も音楽も、全てにおいて非の打ち所がない。これは個人の話だが、好みに照らし合わせても不思議なくらいに気にくわない点が全くなかった。

まず本作のテーマと物語であるが、これが何処にでも通じる普遍的なものでありながらも、決して大げさに、そして明確に提示していないのが素晴らしい。これは本編中でもそうだが、そのメッセージが具体的に提示される場面は一つもない。ニュアンスみたいなものだと私は思っている。
「世界は救えないけど 誰かを救うことは きっとできる」というのは本作のキャッチコピーであるが、本作のメッセージはその作品内で提示される規模的にも正にその通りであり、決して高らかに言っているわけではなく、誰にとっても簡単なものなのだ。

そして本作ではそのメッセージを通して人が成長する姿を描いて終わるのではなく、そこから「自主的に動きかける姿」というのを描いて終わるのが良い。
「”その気持ち”があれば人は変われるし、身近で困っている人を救えるかもしれない」
これが本作の言いたいことではないだろうか。

無論、役者陣の演技についても最高だった。
ここで「~さんの~が良かった」とかいちいち言うとキリが無いが、特に個人的には、高良健吾さん演じる岡野の、彼女の家の場面での「コイツ人の気持ちが分からない奴だな」感。尾野真千子さん演じる水木の恐ろしくも脆い感情表現。呉美保監督の前作『そこのみにて光り輝く』から続投の池脇千鶴さん、高橋和也さんの、『そこのみ~』とは正反対のキャラクター像や、その圧倒的なリアリティ。とかとかとか...

そして何より子役の皆さん。小学校の子供たちのリアルな演技は最高で、観ていて滅茶苦茶殴りたくなった。また、イラつかせる演技だけでなく、岡野が宿題の感想を一人ずつ訊く場面での、ドキュメンタリータッチなカメラワークも相まってまた一段とリアルな演技も素晴らしかった。
そして本作の子役を語る上で外せない、水木あやねを演じた三宅希空さんや、自閉症の子を演じた加部亜門さん。本編を観ていて演技とは到底思えないくらいだった。

演出においても、画面の色彩やカメラワークの距離感の違いによって行われる家庭の対比や、田中拓人さんの音楽も『そこのみ~』に引き続き相変わらず素晴らしかった。

とにかく何処をとっても素晴らしく、最初に言ったように非の打ち所がない映画だと思う。
台湾への行きの飛行機で鑑賞。非常に重く辛い話だった。教員を志していたこともあり、新人の教員の気持ちが痛いほどわかった。また見たい。
虐待という重いテーマの作品
子を持つ親としては虐待シーンを直視するのが難しいほどだった。
子役がみんな上手い。というか演技なのか?と思うほど
我が子を膝の上で抱きしめながら見ました。
清水さんのことだけ解決してない気がするんですが…
4

4の感想・評価

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みんないい子。
悪い人なんて誰もいないんじゃないかと思う。
大切な人を抱きしめることって本当に不思議な力がある。
障害をもつ子供のストーリーで特に色々と考えさせられた。
くに

くにの感想・評価

3.5
人間誰しも子供時代を経て大人になってるんだな~としみじみ
法律的に大人しか仕事できない世の中で、教員という立場で子供を育てるってまじですごくない?大尊敬。教員の給与見直すべき。
子供が産まれてからもう一度見たい映画
sayuri

sayuriの感想・評価

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男の子があの場所にいつも居た意味が純粋っていうか 子供だからこその発想というか 純粋無垢
mari

mariの感想・評価

3.8
抱きしめること、
それだけで伝わったり支えられたり、
嬉しくなったり泣きそうな気持ちになったり、
色々な涙を流すきっかけになる行為だと
改めて実感するし、

この世界で一番温かくて尊い、頑張って、が
なによりも心の奥深くに刻まれる。

現実って結構辛くて厳しい。
それでも、予想していなかった人からの
共感や愛情や温かさに救われることで
なんとかやっていける現実もあるんだって、
すべてのシーンがとてもリアルに感じた。

色々な小さくて大きい一歩の先が
どうか幸せに繋がりますように。

このレビューはネタバレを含みます

ハグは心を救う、というテーマに基づき、さっぱりとシンプルな内容。それ自体に意味や感動があるんだろうと思うと同時に、

尾野真知子がハグひとつでほとんど報われてしまったような描写にどうしても少しだけ違和感を感じてしまった。
もう少し、現実の加害者は自分の加害性に鈍感であると思うし…

それは解釈次第なので良いとしても、ラスト、新人の先生ひとりで虐待児童の家へ訪問しちゃっていいの!?というところとか、いちいち少し不安になってしまった。
(前回訪問したことで、逆上した親が児童をボコボコにしてんのに…)

無理解な教師たちへも熱意を持って強く説得して、スキルのある数人で家に乗り込む、とかの方が良いのでは…(細かいか…)
宿題の感想を聞いている時の子供達は演技?
とっても心の温まるシーンだった。

私は甥っ子、姪っ子をぎゅーってした時、あったかくて、優しくて、不思議なあの気持ちになる。わかる。

"お母さんがもっと子供に優しくすれば世界は平和になる"っていうのがとっても共感。
お母さんと子供だけじゃなく、みんながそうなるべき。
そう思うとやっぱり日本人ってスキンシップが少ないから難しいのかなあ…

最後どうなったのか気になるまま終わった。
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