そりっどあいぼりー

マイ・インターンのそりっどあいぼりーのネタバレレビュー・内容・結末

マイ・インターン(2015年製作の映画)
-

このレビューはネタバレを含みます

アン・ハサウェイがとにかく成長しないのに、一方で成長したようにみえてしまうところがよくない。ロバートデニーロはまるで隙が無く、神のような存在になっており不気味。

彼女はラストで自分にしかできない仕事を果たす!という決断はしたものの、偶然何も犠牲することなく、すべてがうまくいった。結局一時的に積みあがっていた問題を棚上げしているだけで本質的には何も解決していない。つまり最初に戻ってしまったというだけのループ系である。

仕事も今後もっと忙しくなるだろう。ただでさえ一人でやっていくのが精いっぱいだったのだ。いつ夫がまたダメになるか。頼りきりのデニーロだって高齢である。

なまじ最後に夫が返ってくるという奇跡が起こってしまったせいで、彼女はラストでもまだ「自分たちは特別な存在だ」「頑張ったらすべて何とかなる」と思っているように見えてしまう。今回はそれでもいいが、果たして次に問題が再び目の前に現れたとき、犠牲を払ったとしても彼女は信念を貫けるのか。例えば、一人で生きていくという覚悟は本当にできているのか。それがあいまいになったまま終わってしまっているのが非常に残念。