がみおー

マイ・インターンのがみおーのレビュー・感想・評価

マイ・インターン(2015年製作の映画)
4.1
ロバート・デ・ニーロ演じる定年退職もして妻とも死別している老人ベンがアン・ハサウェイ演じる若手社長ジュールズの新生アパレル会社にシニアインターンで採用されるという話。

Netflixで名前だけ見て何となく観て内容については全く知らずてっきりプラダを着た悪魔のノリだと思ってたので開始早々ロバート・デ・ニーロが出てきた時は驚いた。で彼がインターンに応募する流れ(新しくてカジュアルな会社なので応募方法も自己PR動画をYouTubeに挙げるなど、老人には技術的に慣れなそうな環境なのがわかる)になった時「あ、これ絶対に面白いやつだ」と確信した。お年寄りが活躍する映画というのは大抵面白いのである。ましてやこの作品のコンセプトとしては「既に引退した老兵が時代が進んで自分が現役だった頃とは全く様変わりした環境で大活躍する」というものでもっとこうロボットもの、とかアクションものとか、そういうので見かけそうなレベルである。周りの若者がデスクに現代的な仕事道具を広げるなか、自分が現役時代から使ってきた古い電卓とかそういうのを広げるこのカッコよさ!(ここの伏線何も回収されないけどカッコいいから別に良いのである)

そして時代が変わり人々が使う道具は変われど、正しい考え、人柄の善し悪し、そういった内面のものというのは恒久的である。最初こそイマドキの会社に浮いた老人なんて色物扱いであったが、ベンの人柄からすぐに受け入れられ次第には皆から好かれていく。人生の先輩として会社の同僚たちの相談にも乗ったり、ジュールズの専属として配属され初めは慣れないながらも定年まで真面目に働き続けたキャリアを活かして実際に仕事においても力を発揮していく。

勢いにこそ乗ってはいるも、新生会社ならではの問題もない訳ではなくそこに直面するジュールズはベンの力を借りることで今までとは違う形で解決していく。ベンもすっかり枯れてしまっていた人生にもう一度誰かの為に働く事でまた花を咲かせることが出来ていくというお互いがハッピーになっていく話。展開結末含めて気持ちのいい作品で汚れた自分の心が浄化されていくのがよく分かる…

何よりもロバート・デ・ニーロがひたすら良すぎる。これはこの作品見たらみんな思うことだろう。ベンほんとすきあいしてる