寝耳に猫800

友だちの恋人の寝耳に猫800のレビュー・感想・評価

友だちの恋人(1987年製作の映画)
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@新文芸坐オールナイト

やっていることは大学のテニサーの痴話喧嘩みたいなことなのに飽きない、始まり方や出会い方があまりにもあっさりしていて始まった感じがしないのがいい、徹底的に会話で劇中の人間関係を構築していく(崩していく)のが特徴的、特にブランシュの表情が豊かでずっと観ていられる、心なしか他の誰かが話している時も彼女の聞いている表情の切り返しが多かった気がする

2、3人が話しているシーンでも常に背景の人たちが生き生きとしている、カフェの中やテラス席の人たち、近くで泳いでいる人たち、道端で通り過ぎていく人たち、子どもや犬なんかも見切れていた、どこまで狙いなのかは分からないが二人の会話シーンでもそう言う人たちの存在によって画がとても豊かになっている、もう一人の主役は街、そしてそこで暮らす人々かもしれない

話すときに何かと水辺に行くのはなんでなんだろう、人物がくっついたり離れたり表情をコロコロと変えているときにずっと水面が穏やかに揺れていて美しい、ちょっとスーラの絵画っぽい、まぁあの外で泳ぐシーンがあったからか

追伸 :それにしてもこの人たち、泳ぐの好きすぎないか?
追伸2:青が似合うって言われてから徹底して青を着てくるブランシュまじ素直、幸せになってほしい