ケロケロみん

ダーク・プレイスのケロケロみんのレビュー・感想・評価

ダーク・プレイス(2015年製作の映画)
3.5
「もっと寄付金集められないの?今年は30周年だし」「次々と事件は起こるし古い事件は忘れられる。君はもう、可哀想な子供ではなく大人だ」犯罪被害者として注目され、働かずに寄付金で暮らしていた主人公リビーと会計士(?)の会話。無気力な生き方をするリビーシャーリーズ・セロンが侘しい。シャーリーズ・セロンは立っているだけで絵になる美しさで、お金に困った田舎の30代女性役など合わないのではと思ったけど、一晩で家族全員失い、孤独に生きてきた絶望感が瞳に現れ、見ていると胸が締め付けられる。
しかし、映画全体はなんか惜しい。もっと面白くできるはずだと思う。事件の核心を外して物語が進行してることにすぐ気がついてその後が読めてしまう。それとリビーに近づいてくる「殺人クラブ」が一回しか出てこなかったのも残念。彼らは冤罪の受刑者や被害者を助ける運動家ではなく犯罪者のファンだったり事件への憧れのあまり記念品を収集したり、独自調査したりと不謹慎で興味本位ながら、このような人々の助けが必要な人たちが多いのも事実。特に犯罪者と文通したり、犯罪の目撃者であり被害家族の主人公に「あなたは嘘つきよ!」と言ってのけたおばさんはもっと出て欲しかった。
80年代のキッチンにはやかんがあって当然だと思ったのに、見当たらず。