Z級低予算人生ぽわみ

エクソダス:神と王のZ級低予算人生ぽわみのレビュー・感想・評価

エクソダス:神と王(2014年製作の映画)
3.7
リドリースコットの歴史スペクタクル「イントゥ・ジ・アンノウン」。

・タイトルの和訳が「出エジプト記」だと鑑賞途中で知った。エクソダスだけじゃ、日本人には何の映画か伝わらんよ…。
・モーゼが自分の出自を知らされてから、「神」と対話するシーンが完全に「♪聞こえてる でも無駄よ」「♪どこかで呼ぶ謎めいた声 無視をすれば消えてゆくのか?」だった。自分が今まで信じていたことが全てひっくり返り、目の前には不思議な存在が現れて「民を率いろ」と言われ、混乱しつつも直感(恐らくは天啓)を信じ進むモーゼが上手く表現されてた。
・リドリースコットなだけあって、ヒッタイト戦や海割れのシーンは圧巻。特に海の方は「神の御業」らしさもよく演出されてる。
・ほとんど文句なしだが、公式でラムセスが「狂気」と設定されてるのには議論の余地あり。ラムセスが凶器に駆られている表現はほとんどなく、どちらかと言うとコンプレックスの爆発という印象。最後の山越えに関しても、海を渡られたら「自分たちの子どもを殺した神を信じる卑しい奴隷」を逃すという、割と理屈の通じる選択だと思う。なので敢えて「狂気」とする製作、もしくは配給側に問題を感じる。エジプトやアラブ系の人がこの映画見た時に、トラブルになりかねないのでは?