えいがたろう

エクソダス:神と王のえいがたろうのレビュー・感想・評価

エクソダス:神と王(2014年製作の映画)
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この規模の映画を監督できることに、畏敬の念をもつ。

他民族をAnimalといい放ち、兄弟関係がここに至るほどの強い民族意識は、違う国が陸続きであるわけでもない、島国の日本人には、永遠にわからない気がした。

エジプトとモロッコでは上映禁止になったとあり、宗派教義うんぬんは山のようにあるだろうから、とりあえずモーゼという人の経験そのものを、ただ信じるだけでいいと個人的には思った。

事実そのものを受け取り信じることと、そこから解釈に一歩踏み込む(映画をつくる行為もそれにあたり歴史物の宿命だが)、その境界線は、意識していないと簡単にまたいでしまいそうだ。

生活に置き換えると、人の経験談を好き勝手に解釈して、しまいには評論やアドバイスなんてすると、そこには戦争がおこるんだなと思った。経験をそのまま信じてあげられたら、今より少し優しい人になれそうな気がした。