Chie

ザ・ウォークのChieのレビュー・感想・評価

ザ・ウォーク(2015年製作の映画)
4.1
1度は観た方がいい‼️でも2度目は観たくない...”人生に一度の狂った世界を楽しめ!”というキャッチコピー通り、この先味わうことのないだろう世界を、最新の3D映像で味あわせてくれる。3Dで観れてよかった…高所恐怖症でなくて良かった。

…ストーリーはとてもシンプル。1人の大道芸人が一世一代の綱渡りに<挑戦>する。ニューヨークを一望する自由の女神から、当時を回想する主人公。興奮、不安、挫折、その時々の乱れる感情を交えながら、主人公自身の語りかけで物語は進む。あくまで主人公の主観で物語は進み、観ているこちらまでが次第にその瞬間に引き込まれてゆく。

この挑戦に共謀する友人の存在すら薄く感じ、周囲の言葉すら耳に入らない。一世一代の綱渡りを決行するXデイまでの緊張感は日に日に募る。

Xデイ…今はなきツインタワーにかかった1本の綱。彼が踏み出す第一歩で綱渡り師としての幕があける。綱とビルに身を任せた雑念のない純粋な精神、<挑戦が偉業>となるその瞬間を固唾を飲んで見守るオーディエンス。

<いま>…その瞬間その場所で起きるハプニングへのワクワク感、世界中の情報が手に入り、その場所に行ったかのような仮想の現実に浸れる現代社会において、忘れかけていた<リアル>の大切さを呼び起こさせてくれる。この映画ですら、その当時を模した仮想現実。当時の<その瞬間の、その興奮>を限りなく忠実に体験させてくれるのがこの映画”ザ・ウォーク”である✨
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