鰤鰭

レヴェナント:蘇えりし者の鰤鰭のレビュー・感想・評価

レヴェナント:蘇えりし者(2015年製作の映画)
3.5
撮影とロケーション、そして特殊メイクが素晴らしい。雄大な自然は美しくて怖い。

冒頭の川?雪解け水?が流れる面白い森の風景から、続く戦闘シーンも野蛮で泥臭い描写の数々で引き込まれる。

熊と格闘するワンカット長回しのシーンがとにかく凄すぎる。森で熊に襲われたらこうなる、という臨場感が凄まじい。
そこからずっとズタボロのディカプリオ。回復してはまた傷を負う。全編通して、まだギリギリ野生の一部として生きる人間の営みをずっと映していく。食べる、寝る、暖を取る、そのために移動して、作って、隠れて、逃げて、戦って、殺して。未開の地で生きるためにしなくちゃいけないことの何と多いことか。

最近『キラーズ・オブ・ザ・フラワームーン』を観たけど、ディカプリオが先住民と結婚した男の役どころを前にも一度やっていたとは知らなかった。

しかしストーリーにしては、長い。復讐しようにもそもそもまず回復して生き延びて仇に辿り着くとこからなので、ほとんどの時間は生き延びるための重厚なサバイバルで(その描写は良いんだけど)、その後なんかポッと回収されて、復讐しようとして追い詰めるも、ラスト神に委ねて(でもほぼ自身の手で殺っちまってると思うのだけど)奇跡的な巡り合わせで自分は助かる、というあまり味のしないシナリオ。神とか信仰とかそういうのピンとこないからかな。

熊にやられて仲間に見捨てられて生還して、という一番信じ難い部分が実話ベースなのは驚き。

【鑑賞回数】1
【鑑賞履歴】
・2024/2/25
鰤鰭

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