まっつん

レヴェナント:蘇えりし者のまっつんのレビュー・感想・評価

レヴェナント:蘇えりし者(2015年製作の映画)
3.3
ディカプリオがやっとの思いでアカデミー主演男優賞を受賞した本作。監督のイニャリトゥも2年連続で監督賞を受賞しました。

ズバリ言うと、撮影が凄い!きっと物凄い苦労したんだろう!演者も凄い!みな身体を張って頑張っている!でも....面白いとは限らない....というのが本作の印象です。

まず良かったとこから書きましょう。クマです!クマ!クマさんはほんと最高でした。このクマさんディカプリオをあまりに過剰にいじめるので笑ってしまいました笑。ここを観るためだけでも映画館で金を払う価値はあると断言できます!

撮影現場もどうやら苦労の連続だったようです。イニャリトゥの拘りで撮影が延びに延びえらい労力がかかったとか。ついにはトムハーディがブチ切れてイニャリトゥをヘッドロックしたらしいです笑。さすがトムハさん笑。

そしてエマニュエルルベツキの撮影ですね。勿論テクニック的には世界最高レベルだと思います。どうやって撮っているのか分からないトリッキーな長回しは今回も健在です。また全ての場面がポストカードになりそうなほど絵作りに力を入れていると思います。しかしやってる事はといえば「ゼログラビティ」と変わっていないと思います。本作は「主人公ヒューグラスの物語を追体験させる」というコンセプトだと思われます。これ全く「ゼログラビティ」ですね。

またルベツキの長回しってあまりに作為性が強すぎるというか...あまりにそこにカメラがあることをハッキリ意識させ過ぎちゃう部分があると思うんですよ。画面に血がつくとことか物凄く顕著に表れてると思います。てかこれ「トゥモローワールド」でもやってたよね。この作為性にドヤ顔を感じてしまうからあんま好きになれないんですよね...勿論凄いことは認めますが...

本作は内容的に非常にソリッドな作りになっています。その割には長すぎませんか??2時間半もありますよ。ソリッドな作りの傑作といえば「マッドマックス 怒りのデスロード」ですが、これも2時間半あったらさすがにダレていたと思います。とくに中盤は非常に退屈でしたね。

またイニャリトゥ特有の観念的なカットもなんか本作とは噛み合わせが悪いなと感じました。

がしかし、そこはクマさんがいますから笑。これだけでも観る価値ありです笑。