雄大かつ美しい自然を背景に繰り広げられる、清々しさなど1ミリもない血腥い復讐………作家性の強い監督ってのもあって、何だか凄い映画だった。作品としては物凄く優れているんだけど、もう1回観るにはあまりにも体力を使いすぎる………言うなれば『プライベート・ライアン』と同じような気持ちにさせてくれる、そんな映画だった。
ちょっと前に『ウルフ・オブ・ウォールストリート』を観たばかりで、中でもディカプリオの演技力は凄まじいものだった。しかしこの『レヴェナント〜』にて彼はアカデミー主演男優賞を受賞したとのことで、そりゃ〜凄い演技が見られるんだろうなぁ………と思ったが、こりゃ凄い。どこを切り抜いても「この人本当に演技してる！？」と思わざるを得ない、それ程までに彼は1人の復讐鬼にして1人の父親、グラスだった。
単なる復讐劇に留まらず、西部開拓時代における原住民との問題にも切り込んでいたりと、想像以上にメッセージ性の強い作品だった。思ったよりゴア描写が生々しく強烈ってのもあり何度も観たいとは思わないが、少なくとも「観れてよかった」と私は酷く痛感している。
