ダミアン君に恋してる

セッション9のダミアン君に恋してるのレビュー・感想・評価

セッション9(2001年製作の映画)
4.2
アメリカに実在した巨大精神病院の廃墟が舞台のオカルトサイコホラー☆

重く閉ざされた空間に足を踏み入れた瞬間、何かが目覚めた。
その目覚めたものとは一体…

スプラッターなし、下手に勢いだけで脅かす手法なし。人気のない静まり返った世界で登場人物のかすかに変化する表情一つで、じわりじわりと狂気が忍び寄って来る凄さ。流れる音声だけで血の気が引く恐怖を感じさせてくれたのも嬉しい。静かな映像で精神が蝕まれる怖さを表現するのがとても上手。

まるっきり私好みな作風です!!

目に見えない邪悪な何かは、誰もが心の奥深くにひっそりと潜ませているものなのかもしれない…

当メイキング映像で「建物自体が一つの生命体」だと言っているのを聞いて、スティーブン・キング作品『ローズレッド』を思い出した。建物がまるで意思を持っているかのように描かれている作品は大好き♡

今や記憶のかなた、遠く悲しい過去に想いをはせる退廃的な場所。
なんてなんて美しいのだろう…
ダークファンタジー世界のお城のように不気味に生き続けている彼女を見られただけで満足な私でありました♡