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沈黙ーサイレンスーのkaitomoのレビュー・感想・評価

沈黙ーサイレンスー(2015年製作の映画)
3.8
野蛮で閉鎖的な国に布教するということのリスクを甘く考えた結果が生んだ悲劇。
「検討した結果いりません」とお断りしているものをゴリゴリ押し売りにきて「あなたたちは間違ってる!」なんて言われたら、そりゃあいい気はしませんよ。
行為としては日本の役人が一方的に酷いが、多様性を認められないという面ではどっちもどっちでは。
形式的でテキトーに済ませてもよいというスタンスの役人に比べて、信者たちは頑固なもんだから、結果として信仰のせいで苦しんでしまい、神父はその現実になかなか対処できない。
ってな感じで信仰とは、宗教とは、ということを深く考えさせる作品でありながら、多様性の問題でもある普遍的なテーマ。
固唾を飲んで見守っていたので長さはそこまで感じなかったが、テンポは悪く、役者のよさで持たせていた感じ。
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