のりちり

沈黙ーサイレンスーののりちりのレビュー・感想・評価

沈黙ーサイレンスー(2015年製作の映画)
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映画館鑑賞。

自分の師匠と呼ぶ人がキリスト教を日本で棄てた。
そんなはずはない。
私たちに教えをしてくれた人だ。
と2人の神父が日本に向かう。

隠れながらも、信仰のあるものに教えを説く。
みんなこんなに信仰したがっているじゃないか。
なのに、どうして?
そんな彼らの前に突き付けられる現実。
信仰をしていると分かった者は、死が待っている。
死をもってしても、彼らは信仰を棄てない。
彼らは、天国という場所に行けると信じていた。

もっと教えをとすればするほど、死人が出る。
一緒に行った神父も死んだ。
残った一人が苦しみぬいて選んだ道は棄教。
そうすることで、周りは自分のところに来ることはない。
そうしてきたのは、窪塚洋介の役の者と同じだった。
生きていなければ、信仰はできない。
それを彼は悟った。
死ぬまで誰にも言わず、心の中だけで、ずっと信仰していた。
ただ、偽りの夫婦だったとはいえ、長年一緒にいた妻だけは知っていた。
信仰で、死んではいけないのだ。
生きてないければ、意味がない。

今、聖職者で、死をもってしても、信仰できるという者はどれぐらいいるだろう。
信仰している者に死ねという者は、本当の信者ではないとこの映画は語っていた。
生きていてこその信仰だ。
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