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沈黙ーサイレンスーのokimeeのレビュー・感想・評価

沈黙ーサイレンスー(2015年製作の映画)
3.7
遠藤周作氏は自身もキリスト教らしいけど、ほか、あたしのなかでの改宗した代表格といえば末井昭。
おかげで、どん底に落ちた人はキリスト教に改宗する、というイメージがついている。

実際に長崎には踏み絵が残っており、なかには足の指紋までも残っているものがあるんだとか。

作中でも、「日本は自然の中にしか神を見いだせない」というようなことを言っていたけど、ホントにそうだと思う(少なくともあたしの感覚では)

とても日本的だけど、作中のお奉行さまみたく、「それぞれ根底は同じ。良いところを認めれば良いじゃないか」と思ってしまう。他を認めない意味がわからない。

逆に、信じられる他の宗派の信徒が、すごく羨ましい、と思うこともある。

火あぶりとかはどうしても西洋の魔女狩りなどを思い出すけど、日本もそりゃ迫害してましたね。他にもあるだろうけど。

人間以上の大いなる存在に頼りたくなり、赦しをこいたくなるときはもちろんあるだろうし、実際に感じることもあるだろう。しかし、「イエスのために」と命を投げ出すことは認めがたい。
なんつって「白鯨伝説」でエイハブ船長が言っていた影響をがっつり受けてるだけなんだけど。

そもそもが罪深い存在で、始めから罪を背負っていて、赦されないなんて理解できないけど、がっつり布教されたら多分希望に溢れていて、すぐに信徒になりそう。

浅野忠信の「穴吊りやめい」の合図と背後の盛り火と早回しが素晴らしい!

あと、音ね。
無音(サイレンス)だったり、祭囃子だったり、自然だったり。素晴らしい。
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