2時間半と長尺だが退屈な長さを感じなかった。
いい意味で文学的な映画といいたい。決して映画としての特性に欠けるということではなく、原作の世界を忠実に映像化している点で自然と文学的だと感じた。相当な『沈黙』へのリスペクトが込められているのだと思う。映像化に際し削られた部分だと思われるナレーション部も丁寧に感じた。
弾圧下の人びとが、私はキリスト教だと堂々と言えないことは、現代の日本人が多宗教あるいは無宗教ゆえに、自らの信条を堂々と言えないことと、全然違うようで似ているところがあるんじゃないかと思う。
2017-160