3人の男気を見せてやりたいという監督の思いがつまりまくった作品だった。
幼馴染の3人が子供の頃から歌ってきた曲が、ラストから2つ前の銃撃戦で流れる。
この瞬間にぐっと来た。彼らは歌詞にあった「剣の山」にのぼったんだ。ぐっとこみあげてくるものがあった。
見せたい場面のために無理なストーリーも通してしまうご都合主義なストーリーではあるが、香港ノアールであることを考えるとそんな話は小さな話題でしかない。
三銃士のようにはハッピーエンドで終わらないのは明白で、あつすぎる思いのぶつけ合い、すれちがい、仲間のために命をかけて自己犠牲を払う姿、そんな男臭いあつくるしさが見れたらそれで良かったが、期待通りの作品だった。
ヘリからの機銃掃射、力尽きる同僚、車を使った殴り合い、育ての母に互いが相手になりかわって己の反省を伝え相手を許し合うシーン、そしてラスト、せんめいにきおくにのこっている。
通いわく、香港ノアールの中でも娯楽作品なんだという。もっと硬派な香港ノアールを見たくなった。