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ソング・トゥ・ソングのBOBのレビュー・感想・評価

ソング・トゥ・ソング(2017年製作の映画)
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テレンス・マリック監督のロマンスドラマ。

音楽の街テキサス・オースティン。2つの三角関係が交錯する。

"You get used to drifting. Waiting. They say follow the light. Where do you find it? When you're young, it's not always easy to know what is the light."

テレンス・マリック監督作品、3作目。

先日観た『聖杯たちの騎士』で監督のスタイルを掴んでいたこともあり、前作より抵抗なく、興味深く鑑賞することができた。『聖杯たちの騎士』同様ストーリーはないが、登場人物たちの感情の起伏がはっきりしている分、本作の方が見やすかった。良い悪い、好き嫌いという次元を超えて、不思議な満足感がある。

人生ってこういうもの。
人生-繋がり。幸せ-愛。生きているという実感-セックス。音楽-自由。家族-安心。暴力-恐怖。裏切り- 罪悪感。偽善-嫌悪感。誘惑。喪失-絶望。許し。慈悲。再出発。

小さな浮き沈みを繰り返しながら、恋愛という名の底なし沼に沈んでいくような感覚に陥る。そして、その先に光を探す。

役者の魅力が最大限に引き出されている。まるでホームビデオを見ているのかと錯覚するぐらい、役者と観客の距離感が近い。皆飾らず、自然で、美しい。ルーニー・マーラとナタリー・ポートマンの魅力は別次元。好きにならない方が不可能。ピアノを弾くライアン・ゴズリングがセクシー。イギー・ポップ。狂暴なヴァル・キルマー。大人の色気を放つベレニス・マーロウ。

広角レンズ。自然光。

フェラーリ。テキサスロングホーンズ🏈。

・ファーストカット版は8時間。

「音楽とは自由。何に縛られている?」

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