ハナカミ王子

パパが遺した物語のハナカミ王子のレビュー・感想・評価

パパが遺した物語(2015年製作の映画)
3.3
今年30本目はウィル・スミス親子主演作『幸せのちから』を監督したガブリエレ・ムッチーノ最新作、ラッセル・クロウ主演『パパが遺した物語』。(10月11日@丸の内ピカデリー)

ラッセル・クロウ演じる小説家のジェイクは交通事故で妻を亡くし、愛娘のケイティと父子生活を送るはずだったが、事故の後遺症により自身も愛娘と離れ離れになってしまう。
ジェイクの退院後、2人だけの生活をスタートする中で彼は「ずっと一緒だ」とケイティに約束する。
そして25年後、アマンダ・セイフライド演じるケイティは悲しい過去を引きずり、男性を心から愛せなくなっていた。
そんなある日、父の遺作“Fathers and Daughters”をこよなく愛するキャメロンと出会ったケイティは、過去の自分と向き合い閉ざしていた心を次第に開こうとする。

予告編と邦題から親子愛がテーマかと思って観てみたら、まんまと騙された。
このギャップに翻弄されたままシーンがすすんでいって、最終的に「原題のままで良かったのに…」と思ってしまった。
(でも、映画館に観客を向かわせている時点で配給会社の思うつぼ。)
過去と現在を行ったり来たりすることで、ジェイクの愛娘への愛情とケイティの過去が紐解かれていくんだけど、
シーンスイッチの頻度が多すぎて忙しかった印象…それでも、上映後の周りは鼻をすする音ばかり、レビューを見ていても女性の同感する声が多く書かれている。
中でも、伯母の言葉である
“男は愛が無くても生きていける、でも女は愛が無くちゃいけないの”
というセリフに妙に共感しているレビューが多いけど、これは伯母の置かれた立場の発言であって世間一般に当てはめないで下さいね、ってツッコミを入れたいくらい。

最後に、ストーリーはさておき俳優は非常に豪華で観ていて惚れ惚れしてしまうほど。
個人的には『ハッシュパピー バスタブ島の少女』で主演したクワベンジャネ・ウォレスの成長っぷりに感動した。
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