odyss

濡れた荒野を走れのodyssのレビュー・感想・評価

濡れた荒野を走れ(1973年製作の映画)
3.5
【ヤバイ映画だよね、これ!】

ヤバイ映画ですね、これは。

ヴェトナム復興を訴えて募金活動をしている牧師とその娘。
ところが、その募金を狙って、夜、賊が数名教会に押し入る。
カネを奪うだけじゃなく、牧師の娘を聖なる教会の内部で輪姦しちゃう。
聖なるものの侵犯によるエロスの高揚、ってやつ。

そこまでなら別にポルノの範囲内だからいいけど、ところが、この賊が実は警官だった、って展開になるので、ヤバイんですよ。ふう、この頃の映倫は結構反権力的だったのかなと。

その後の筋書きも、まあこれほど露骨に反権力的ではありませんが、ポルノというよりはこの時代(1973年)の雰囲気、つまり放浪と行き場なしの精神が貫徹しているような気がする。タイトルにあるように、まさに荒野の映画。

一見に値する映画じゃないかな、ヤバイけど。
odyss

odyss