芋

彼の見つめる先にの芋のレビュー・感想・評価

彼の見つめる先に(2014年製作の映画)
4.5
レオが太陽で、ガブリエルが月なの良すぎる。そして二人を広い宇宙の中にある同じ空に連れてきて、繋げたり引き離したりする地球のジョバンナ。この三角関係を月食に喩える美しさよ…こんな詩的なこと言える高校生います?

分かりやすさ重視でノンケの設定にしないスタンスが好き。顔が見えなくても声、手触り、匂いで存在を感じるレオに対し、レオ自身でさえ見たことがないレオの身体を眼差すガブリエルの清濁併せ呑んだ表情が苦しい。この場面以降二人のノンケ度が逆転するのが面白い。見えている世界が違うという大きな断絶は、好きな人がノンケだったときの精神的断絶を想起させる
髭剃りを通して父から息子へのケアを行う場面も凄く大切な場面だった。ゲイロマンスだけでなく男性同士のケアし合う関係性を描いているのが抜かり無い。
二重のマイノリティでありながらハッピーエンドなのも最高でした。まじでこの映画の良いところいくらでも語れる
芋