もぎた

野火のもぎたのレビュー・感想・評価

野火(2014年製作の映画)
4.5
野火。
昔話だったり、特に戦争を映像化した作品はどうにも美化されたものが多い。そんな中でこういう作品があってもいい、というかなくてはダメなんじゃないかと思う。
最初から最後まで残酷。バイオレンスとかグロテスクとか、そういうものから大きくはみ出したエンターテイメント映画にも思えた。
残酷な事実をそのまま伝えることだって真実を知るためには必要。それをリアリティーのないCGや感動に流すのはあんまりいいことだとは思えない。
だからといってオススメはできない。映画を観ていてずっと逃げ出したかったし、恐怖だったし、映画館を出ても内臓のほとんどがもたれてる感覚。でもこういう真実から目を背けてはいけないと思った。
面白かったところといえば、1番死にそうなやつが結局最後まで生き抜いてしまうというバイオレンスあるあるをちゃんと守っているところ。
この映画を数値化するって難しい。たぶんこんな映画、世界のどこ探しても1人しか作れないであろう衝撃作です。
もぎた

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