もはや社会的な動機でしか行動できなくなって、ロボットみたいに感情を失っていたジェイクギレンホールが妻の死をきっかけにゆっくり主体性を取り戻してく。
奨学生のチョイスを完全に間違えてる間抜けな元妻の父親に対しても、(いかにも間抜けそうには描かずに)主人公が愛情を確認出来るようなところがこの映画の良いところだと思う。けどその全方位に対しての思いやりみたいなものが主題をぼやつかせてて、最終的になんとなくふわふわした感じでどうしたいの?みたいに思ってしまった。所々挿入されるフラッシュバック映像もこの映画ではおセンチすぎてなんか肌に合わなかったし。
それでも主人公がどこかに内在している悲しみを吐き出すために、側から見ると可笑しい人にしか見えない家を片っ端から破壊するシーンにはぐっと来たし、この監督の良い意味で自主制作っぽい丁寧で生真面目な作風は結構好きなので、次あったら観に行きたい。あとスフィアンスティーブスも良かった!