Larx0517

雨の日は会えない、晴れた日は君を想うのLarx0517のレビュー・感想・評価

3.7
妻を亡くしても、何も感じない。
愛してなかった。と言う。
それでも、彼女がフラッシュバックする。

見知らぬ相手への手紙を書くことで、改めて自分自身を知る。
見えていたのに、気づいていなかったことに気づく。


良い悪い、好き嫌い、は別にして、波長の合う映画があるとするなら、この映画が自分にはまさにそうだ。
波長が合う映画があると知ったのは、この映画が初めて。
リズムが合うというべきか。
集中しなくても、するすると頭と心に入ってくる。「追体験」。
文字通り、波長、周波数、チューニングがカチッと合ってシンクロしている感覚。
彼が家を壊す、彼自身の「壊れっぷり」が共鳴するように、言葉を介さずイメージで「分かる」。

告白する。
早朝のジムでたった1人の時に、クリスのようにBGMに合わせて歌って踊っている。
夜にこの映画を観ていると、ささやかな秘密を暴露したくなる。

ガスマスクをして食べる、カウチポテトの味が舌に広がる。
ハートをマイマイガにかじられる。
不思議な体験をした。
 
Larx0517

Larx0517