月

雨の日は会えない、晴れた日は君を想うの月のレビュー・感想・評価

4.5
妻という大事なはずの物を失っても泣けない、傷つかない、気づかない。ものを壊して、ものを解体して。機械音痴だから戻らない、のではなく戻せないのだ。失ったものは戻らないし戻せない。カレンとその息子に出会ってからそれに気付くことができたんだと思う。2人に出会ってから表情は明るくなり、雑音のようになっていた朝の音楽も今では生活の1部でいつの間にか楽しめるようになっていてこっちまで楽しくなれた。多分こういう映画は1人でこの映画とだけ向き合わないと自分も大事なものだって気付かない。雨の音とか、家族の声とか、メッセージの通知だとか。全部が邪魔に思えるくらいだった。大好きな映画になった。また深く考えながら観ようと思う。
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