そーへい

雨の日は会えない、晴れた日は君を想うのそーへいのレビュー・感想・評価

5.0
いろんなことに無関心だった男が、妻の死に対して何の感情も抱けなかったことが無関心のせいだと気づいて、身の回りの様々なものに興味を持つ。ただその興味の持ち方とアクションが「破壊」「分解」であり、それが彼の心を癒していく。みたいなおはなし。

人に興味を持つってすごく難しいことだなってよく考える。なんていうか、「爽やかに興味を持つ」っていうのが難しい。人じゃなくてモノに対する興味だったら、それこそ分解したり調べたり、徹底的に興味を持てるんだけど、人に対して同じアプローチを取ると「興味」じゃなくて「執着」とか「ストーカー」みたいな色を帯びるような気がして。まあ根本的にコミュニケーション能力が足りないんだろうけど、それだけじゃないような。

だからこそってわけではないけど、俺は「尊重するけど無関心」のスタンスに寄ってる気がする。このスタンスを取っていれば基本的に人と衝突することもないし、爽やかさと対極にあるような形容詞(適切な単語が出てこない)で評価されることもない。

けどやっぱり「無関心」なわけで、それが心地良い間柄もあればそうでない間柄もあるわけで。特に親しい人から「人に興味がないやつ」だとは思われたくないわけで。

以上、ほんとは人に興味あるんですよ、バリバリ。けどそれを爽やかに表現するための種々の能力に欠けているから、興味がないふりもできるんですよ、っていう誰に向けてるのかはよくわからないアピールでした。

映画に戻ると、主人公の心の動きが素人にもわかりやすく、けど陳腐さを感じないように表現されているのがすごく良かった。

クリスかっこよすぎるし、音楽めっちゃいいし、映像の色味がなんといっても素晴らしかった。
そーへい

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