ししまる

世界一キライなあなたにのししまるのレビュー・感想・評価

世界一キライなあなたに(2015年製作の映画)
3.7
米英合作による2016年のドラマ。交通事故で重度の障害を負った青年ウィル(サム・クラフリン)を介護することになったルー(エミリア・クラーク)を描く。
富豪の障害者を介護するという点は「最強のふたり」と同じだが、こちらは男女の組み合わせで恋愛ロマンス。半面、安楽死や人間の尊厳を扱っており、重たいテーマが織り込まれている。
ルーが南の島でウィルを説得する場面やラストは感涙だが、結末は「納得いかない」との感想もあるらしく賛否両論のようだ。障害者団体から批判もあったらしい。
本作の評価は、人間の尊厳や自死、愛の形に対する考え方で変わってくると思う。ルー、あるいはウィルどちらの立場でみるかによっても差が出そうだ。確かに結局金次第という印象もないわけではないが、個人的には富豪というのはストーリー上必要な「設定」だったと思う。
よくある恋愛ものを想像させる邦題には批判が集まっている。 原題は「Me Before You」で、原作者ジョジョ・モイーズによれば、あなたと出会う前の私、という意味。
モイーズは本作で脚本も務めたほか続編シリーズを刊行。「After You」ではウィルの娘が登場、続く「Still Me」ではルーがニューヨークで働く内容らしい。20年には短編「Lou in Lockdown」も発表。
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