NomuraMasayuki

クリムゾン・ピークのNomuraMasayukiのネタバレレビュー・内容・結末

クリムゾン・ピーク(2015年製作の映画)
3.8

このレビューはネタバレを含みます

幽霊よりも人間のほうがよっぽど怖いねぇ。ラストのほうになるとむしろ超常現象に期待しちゃうよね、イーディスを助けてあげて!と。
結局、事件自体もその解決も超常現象じゃ無くて人間の知恵と勇気で乗り越えるのだが、イーディスが心弱くなったときにばかり幽霊が出てきて適切なアドバイスをとするもんだから、観客が最初「志村ー後ろ後ろー」と思っていたのが、いつしか幽霊までも「イーディスー後ろ後ろー」って言い始めるという。冷静に思い返してみるとそんな感じの話運び。
前半のアメリカ富裕層の描写も素敵だったが、クリムゾンピークのお城の荒廃ぶりなどもなかなかに素敵で。地下も素敵で。最期は丘が真っ赤に染まると聞いたらもうワクワクしないわけがない。いや最期のほうはちょっと期待しすぎたかも知れない。よりによって真っ赤な粘土層の上に城立てるなよー、というツッコミはガン無視できるくらいに良いロケーションではありました。
もうひとつデル・トロのこだわりだと思っているところは主人公イーディスは結構お年という設定のはずなのに、メガネすっぴんで探偵ばりに城の中を探検させる、その絵面のズルさたるや。下手な日本人監督よりも萌えとは何か分かっているよね。というわけで、イーディスかわいいというだけで評価甘め。
ところでこれなんでR15+なんだろう(お父さんのシーンのせいか、エロシーンのせいか)。まぁでも中学生には人間の愛憎劇はまだ早いか。
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