Takuma

カリートの道のTakumaのレビュー・感想・評価

カリートの道(1993年製作の映画)
4.4
何やら1人の男の意味ありげな死のシーンから始まる今作
夢見た「楽園への逃亡」を目前に控えた悲劇を映した、オープニングでありエンディングでもあるこのシーンの全貌が明らかにされる2時間の厚みが凄まじい。
主人公は、日本の任侠映画の性を踏襲したかのような、義理固く筋を貫き通す色男・カリート
マフィアの闇社会から足を洗うつもりがどうしてもうまくいかなくて、周囲とぶつかったりジレンマを抱える姿が悲しかった。
謀略や裏切りが渦巻く世界で、強い人間の持つ弱さ、儚さが感じられる、全体を通して哀愁漂う作風はホント昭和の任侠映画に通じるものがあった

基本的にヒューマンドラマ然としたマフィアもので突っ走ってきたなか、終盤の逃走劇はハリウッド的とも言える大胆で白熱した見せ方もしていて
楽しかった(と同時に悲しかったけど
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