こむぎ

ロスト・エモーションのこむぎのレビュー・感想・評価

ロスト・エモーション(2015年製作の映画)
4.0
心がぎゅっと掴まれたように切なくなって、胸が苦しい。
感情が芽生えるという点ではブレード・ランナーにも同じ設定がありますが、
2049の方より私にはこちらの方が合っているよう。
心の動きが、台詞がなくても脳に訴えかけてきて、
ひとつひとつの動作やちょっとした心情の変化が胸に突き刺さりました。
感情を殺し、演技をしながら生きていくのは本当に辛いことだろうと感じます。
それをまた演技で表現するなんて難しいことでしょうが、とても引き込まれました。
今のこの世の中でも
同じ気持ちを共有したり、
感情を露わに出来るほど心を許せる人に出会えるのって奇跡的なのかもしれません。
アメリカでは興行成績が奮わなかったようだし、
派手な映画ではないので好き嫌いが分かれるかもしれないけれど、
恋人だけでなく、心を許せる家族や友を思い浮かべて見てほしい映画です。
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